本当の意味での雑記です
電子カルテシステムの入れ替えが終わって、ひと段落。サーバーの反応が格段に良くなり、非常に快適です。
今回入れ替えた理由は、年数的なハード交換も兼ねていましたが、一番の目的は、Windows10サポートの終了が近づいたため、Windows11にするためだったりします。
それに合わせ、ビデオを流しているPCもやっぱりWindows10で、11には更新できないハードで、いろんな意味でもう限界だったので、使えるハードを流用したりして更新したりしたわけです。これがまたすんなりできたわけもなく、ま、それでもようやく何とかなりました。数年は大丈夫なはず。
とかやってたら、数カ月前にハードをほぼ一新したのに、急に別の仕事用PCが不調になったり。マザーボードとメモリの相性がどうもおかしいなーとは思ってはいたのでメモリを交換してみたら、そもそもマザーボードがだめだったみたいで、結局マザーボードも交換、など。その間、Windows初期化したりして、事務的な会計入力がストップしたりして。いろいろ大変な期間でした。まあ、いずれにせよこれでWindows11ばっかりにはなったので、それはそれでやっとひと段落でしょうか。まだ処置室のPCが壊れたままなのを何とかしないとな。。。
と言っていたところで、以前から、せめてインフルエンザの予防接種の予約だけはオンライン予約でできないかなぁ、と画策してリサーチは継続しておりましたが、ここの会社のシステムが対応しているかも、との情報を頂きまして。電子カルテと連携しているのがウリのようでして、もしそうならそれはありがたいよねー、と、いろいろ聞きたいことも多くあったので業者を通して質問を投げかけましたら、「以前お話したことと大して変わっていませんので、お答えできることはありません」とのお返事。
・・・・・ん? あぁ、そうか、と思い出しました。7-8年以上前に、各社の電子カルテをいろいろと評価していた際に、やはり予約システムも同時に実装できればなあ、と、同じようにリサーチしていた際、わざわざ当院にお越し頂き、いろいろ説明して頂いたソフト会社がございまして、結局のその際には、私が必要としていた機能が実装されておらず、採用できなかった、ということがありまして。
その必要な機能というのが、「予防接種の履歴を参照したうえで接種可能かどうかをチェックする機能」だったんです。というのも、ただ単純に〇〇の予防接種の予約をオンラインで、としたとしても(実際、今現在世間で使用されている予約システムがそうだということなんですが)、予防接種同士であれば少なくとも1週間は間をあける必要があったりするわけですが、そこをチェックとかしようとする予約システムがほとんど存在しないんです。
それでも法律改正前には生ワクチンの後は1カ月はあける必要があって、ワクチンによっては1週間だったり1カ月だったりと、改正によって緩和される前は厳密に調べ上げなければならなかったのです。今はだいぶ緩和された形になったので、以前に比べてかなり楽になりましたが、それでも、同じワクチンの追加の接種であれば、最終から何年あく必要があるとか、やはり決まりはあるので、どうしても子どもの予防接種の場合は、「履歴」が必要になるのです。ですので予防接種の予約の際には手元に母子手帳を持ちながら、とお願いするのですが、これを踏まえた状況でオンラインで予約しようとすると、「『毎回』過去のすべての予防接種の履歴を入力」してください、となってしまうわけです。はっきりいってそんなのまったく現実的でありません。全くの余談ですが、今はまだ対応していないのですが、マイナ保険証こそこの概念に合致するものであり、最終的にはそのようになるとは思っていますが。個人的に今現在のマイナ保険証を良い悪いというつもりは全くありませんが、国の考えではこのあたりも想定しているのは間違いありませんので、結局最終的には使うことになりそうです。というかもうその部分だけは使わせてほしい。
で、今現在世間で使用されている予約システムでは、そこは自己責任、自己確認、という前提で予約することになっているわけですが、やはり勘違いだったりうっかりだったり、理由は様々ですが、ともかく、実際は不可能な予約も取れてしまう結果、いざ予約した際の受診時にこちらでチェックしてみると、本日はできませんでした、となることがかなり発生してしまうわけです。実際にその経験がある方もおられるのではないでしょうか。ですので、当院での予約の際に必ずお伺いしていることは、年齢(生年月日)は何歳ですか、以前の予防接種はいつ頃ですか、公費負担のワクチンであれば自治体の用紙は持っていますが、という確認なのです。毎回お手間でも確認させて頂いているのはそういうことなのです。
話が大きく逸れましたが、今回確認したところ、そのソフトが、電子カルテと連携した上で予約ができるようになった、とのことで。ということは、患者さんによりますが履歴チェックまでできるのかもー、お-、お願いした機能が実装されたかー(私が要望したおかげ?)、と思った次第でして。ただ、細かいところはともかくとして、電子カルテと連携するとなると、電子カルテはクローズドだし、そっちのソフト側は、患者さん側は間違いなく通常のインターネット回線を使うわけで、以前お伺いした際には、こっち側も通常のインターネット回線でそのソフト会社のサーバーにアクセスしてたはずだけど、電子カルテのクローズド回線と、果たしてどうつなげてどう連携できているのかなぁ、と疑問が浮かぶ。VPNサーバーでつなげるにしてもこっちで二回線とか使用するのってどうやるのかなーとか、連携するってことは電子カルテから患者情報を抜き取る必要があるけども、その情報をソフト会社のPCかサーバーに保存してるのかなーとか、セキュリティ上、どうしても考慮しないといけない点が疑問として出てきたので、業者を通して聞いてもらったわけですよ。そしたら、その返事が、上に書いた通り、「以前お話したことと大して変わっていませんので、お答えできることはありません」だったんですよね。
いや、この時点でそのお返事を頂いても、そもそもいろいろ仕様が変わっている点を新たに聞いておきたいのだし、セキュリティはどうですか、と尋ねた訳ですが、その結果でこのお返事をされても、こちらとしてはどうしたらよいのか。
で、その直後、今現在の電子カルテのメンテナンスを日々お願いしている方とこの話をした際に、この予約システムの導入実績を見たことがあるということでしたので、ちょうど良かったので同じ質問をこちら経由でまたそのソフト会社にお尋ねしてもらったところ、大元の質問者が当院であることが分かったらしく、「その回答はすでに前回(質問した業者に)してありますので、お話することはありません」とのお返事! ビックリマークが実際ついたぐらい驚いたお返事でした。どんな理由があっても、そんな返事になります? まったく別の会社の別の担当者に対して、そのお返事? となりますよね。
さて、さらにその後、数週間は経ちますが、結局どうなっているかのお返事は頂いておりません。今の時点では細かい機能はさておいて、まずはセキュリティの確認をしたいだけなのに。
まあ、こんな事情ですので、申し訳ないのですが、しばらくの間は予防接種の予約に関しては、今まで通り窓口かお電話でお願いすることになりそうです。↑といった理由ですので、毎回いろいろと細かくお伺いしますが、何とぞご理解ください。
もしこの予防接種予約システムが将来的に何とかなったとしても、組み合わせ問題はあります(具体的には、一歳なった直後の麻疹風疹1期と水痘1回目をまとめて同時に接種するかどうか、など)。個人的な経験として、生後初めての予防接種で、ロタウイルスワクチン経口接種の直後に同時に肺炎球菌などの注射を行うと、大泣きしてしまい吐き戻してしまったり、逆に注射直後にロタウイルスワクチンを飲ませようとすると大泣きでまったく飲めなかったりと、困ったことが多々ありましたので、以前から当院では、ロタウイルスワクチンだけは別日で接種をお願いしている次第です。恐らく世の中の多くの先生は、全部同時に行っていると思います。この件だけを踏まえても、どの注射を同時に行うかどうか、という組み合わせ問題は、単なるオンライン予約システムでは解決できるわけのないことだと思われますので、子どもの公費負担の予防接種に関しては、正直オンラインでは不可能なのかなあと考えております。それでも、せめてインフルエンザの予防接種だけでもオンラインにできれば、人員的にかなり助かるんですけどね。まだまだかなわない夢なのでしょうか・・・。どこかの優秀なSE様、この要望をかなえるソフトを創っていただければ、世の中の小児科全部で採用されることと思うんですが、いかがでしょうか。
(2025.06)